高校サッカーの地区予選は、自分の地元以外の試合をほとんど見られないのが当たり前でした。それが、無料で全国の決勝を追える時代になったとしたら、冬の選手権の見方はどう変わるのでしょうか。
1. 地区決勝から全国大会まで、ぜんぶ無料で追える
民放公式テレビ配信サービス「TVer」が、第105回全国高校サッカー選手権の地区決勝全48試合と、全国大会の全試合を無料でライブ配信すると発表しました。全国大会へ進む代表校が決まる都道府県の決勝から、年末年始の全国大会まで、ひとつの場所でつながる形です。
スマートフォンやパソコンだけでなく、テレビアプリでも見られるのが大きなポイントです。リビングの大きな画面で、地元ではない地区の決勝を流しておく、という使い方もできます。
ライブだけでなく、見逃し配信やダイジェストも用意されています。試合時間に合わせられない人でも、あとから追いかけられる設計です。
私も年末年始の高校サッカーは、テレビで観ています。だからこそ、画面の大きさで試合を追えるかどうかは、配信を選ぶうえで大事な条件だと感じます。
私は、今回の発表でいちばん大きいのは「無料」と「全試合」が両方そろった点だと思います。有料の配信は、気になる試合だけ見たい人にとって入口が重くなりがちです。無料なら、まず1試合のぞいてみるという行動が成立します。
2. 地区予選が「全国で見られる」意味と、見え方の変わり方
高校サッカーの選手権は、各都道府県で代表校を決める地区大会から始まります。全国大会に出られるのは各地区の代表で、その切符を争う決勝は、いわば全国大会の入口にあたる試合です。ところが、地区によっては現地まで足を運ぶか、地元の放送を待つしかなく、他の地域の人が試合を見る機会は限られていました。
配信の広がりで変わるのは、観る側の「事前情報」です。全国大会の組み合わせが決まったとき、出場校の名前だけを知っている状態から、実際の戦い方を見たことがある状態に変わります。初めて見る学校でも、決勝でどんな攻め方をしていたかを知っていれば、観戦の解像度が上がります。
ここで、数字だけ見ると「全国大会は全試合配信だから、見やすさは同じ」ですが、実際は地区決勝のほうが情報の差を生みやすいと私は考えています。全国大会の強豪はすでに映像が多く出回っていますが、地区決勝を勝ち上がった初出場校や地方の学校は、映像そのものが少ないからです。
同じ学校でも代が替わると戦い方が変わることが多いです。そのため、過去の映像より「その年の決勝」を見ておくほうが、全国大会の戦い方を予想する材料になります。冬の選手権が近づくほど、ここでの予習が効いてくるのではないでしょうか。
3. 地区決勝と全国大会の配信を並べてみる
配信の中身を、地区決勝と全国大会で並べてみます。
| 項目 | 地区決勝 | 全国大会 |
|---|---|---|
| 対象 | 全48試合 | 全試合 |
| 視聴料金 | 無料 | 無料 |
| 視聴できる端末 | スマホ・PC・テレビアプリ | スマホ・PC・テレビアプリ |
| 見逃し配信 | フルマッチ | フルマッチ |
| ダイジェスト | あり | あり |
両者は仕組みがほぼ同じで、違いは「どこまでの規模を追うか」です。地区決勝は、まだ名前を知らない学校に出会う場。全国大会は、その学校がどこまで勝ち進むかを見届ける場、という役割分担だと感じます。
視聴の仕方は、人によって分かれるところです。私は普段からテレビの大画面で楽しんでいて、出先でどうしても見たいときはスマートフォンで見ます。
配信の開始時間は、観たい試合が決まっている人は配信ページで確認しておくと安心です。
4. シュナちゃんのコーナー🐾
- Q. 全国の決勝を全部見るのは、大変じゃないワン?
A. 全部を通して見る必要はないんだワン!気になる地区の決勝だけ、ダイジェストで流れをつかむのでも十分楽しめるんだワン。 - Q. 見逃したらもう見られないワン?
A. 見逃し配信やダイジェストが用意されているから、時間が合わなくても大丈夫なんだワン。僕なら、まずダイジェストで気になる学校を探したいワン!
5. 開幕までに何を見ておくと楽しいか
おすすめは、地元の地区決勝を1試合見て、次に別の地区の決勝をひとつ見比べることです。同じ「高校サッカー」でも、パスをつなぐ学校、守備から入る学校、ロングボールを使う学校と、地域や学校によって色が違います。その違いに気づくと、全国大会での対戦が立体的に見えてきます。
ダイジェストで流れをつかむ見方もありますが、私は好きなチームの試合だけは全編を見ます。全試合が無料で残るなら、応援している学校の試合を後から家族や友人と見直すこともできます。観戦の習慣がなかった人にとって、いちばんのハードルだった「どこで、いくらで見られるのか」が、ほぼ消えた形です。
この配信が向いているのは、地元以外の学校も追ってみたい人です。地元の学校だけを応援している人は、地元の放送で十分という場合もあるでしょう。
私は、この配信の広がりが高校サッカーの観戦者を増やすかどうかは、地区決勝の段階でどれだけ「推し校」と出会えるかにかかっているとみています。冬の大会を楽しみにしている人は、早めに配信ページをのぞいてみる価値があります。
編集後記
10点満点なら8点以上です。地元の学校の試合を、テレビの大きな画面で追える場面を思い浮かべると、素直に楽しみになります。全国の学校を知れるのも、この観戦の良いところだと感じました。
期待のほうが大きいです。まずは注目校の初戦を見て、そこから全国の学校の顔ぶれを追っていけたらと思っています。

